クラウディオノールの例
 私たちが死後の世界や日常生活、自分とも関連づけて考えられるものをブラジルのラマティスという名のマスターが多くの実例をもって教えています。彼の著作の中で1930年代、クラウディオノールという名の男性の例を記述しています。

 クラウディオノールは工業主の息子でした。父親は彼を法律の勉強をするようにサンパウロに送りました。彼はお金持ちの末の息子だったので、大変甘やかされて育ちました。これは一人の人間の進化を大変妨害することです。そうするとブラジルのバーや酒場などで飲んだり、また踊ったりして過ごしていました。大学に入って何人か友達を作りました。そして彼自身このようなふしだらな生活には飽き飽きしていた頃、学校の遠足で田舎の方に行ったとき、そこで一人の女性に出会いました。ルッシリアという名で、母親は教師をしていましたけれども、とても感じの良い女性でした。今まで知ってきたような、あまりにもたやすく落ちる女性達とは全く違うこの女性を、彼は大変気にするようになりました。そして色々手を尽くしてみましたが、彼女からは柔らかく拒否されるのを感じていました。
 そんな時、もう一人、あまり金持ちの息子ではありませんでしたが、とても真面目な男性で、このルッシリアに好感を抱く男性がいました。彼が双子の霊でした。しかしクラウディオールは大変な金持ちの息子でしたから、豪華な贈り物などを贈り、そして先ず母親の方から攻めようとして、母親は娘のルッシリアがクラウディオノールと近づくように影響し始めました。それはよく起こることです。皆さんもご存知の通りです。すなわち本人のエゴもさることながら、周りの家族のエゴやそして色々な利害が私たちの双子の霊と一緒になることの妨害にもなるのです。
 そして随分長い間、彼女を口説き落とそうと努力してみました。しかし彼女はいつでも拒絶していました。しかしついに結婚を申し込まれました。母親からの大変なプレッシャーを感じて、ルッシリアはそれを受け入れました。そして大学を卒業したら結婚しようということになり、卒業旅行でブエノスアイレスに行って戻ってきたら結婚する手筈になっていました。しかし彼は二度と戻っては来ませんでした。そしてある日、結婚式を遅らせようという手紙が来ました。ルッシリアは病気になりました。そして彼女は自殺をしました。母親に遺した手紙では彼女に許しを請うっていました。なぜならば、自分は大変弱く、結婚式の前にクラウディオノールと一夜を共にしたからでした。
 そうすると、そこで何が起こったのでしょう。クラウディオノールが持っていたものは性的な欲望だけでした。そしてそれを満足させるまで執拗にこの女性を口説いていました。愛でもなく、また双子の霊でもなく、相性の合う霊でさえもありませんでした。大変なエネルギーと、そしてお金がありました。けれども大変悪い男性でした。
 このようにエゴは何かを手に入れたいというとき、その欲望を満足させたいというときに、大変な忍耐と根性を持っています。ときにはあまりにも長い間、またあまりにも丁寧にあちこち手を尽くすので、確かに納得させることもあります。これは男性に限らず、女性の場合も同じです。
 そうするとこの場合、この女性が自殺をすることによって進化は途切れました。そして双子霊の男性も一人で残ってしまいます。そうするとこの七次元の霊に栄養を与えることができません。すなわち二人とも今回の人生は無駄にしてしまったことになります。
 このように双子の霊と出会い、そして一緒になるためには何と多くの障害物があるかということがお分かりでしょう。

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