自己審判
 さて、自分の死を自覚した霊と魂は、霊界における審判の席に案内されます。このときには、高次の霊や天使たちも来ています。そしてその中の一人の天使が、私たちの一生を一編の映画のように、アカシック・レコードの中から映し出します。(アカシック・レコードとは異次元に存在するエーテル状の記録媒体のことで、全宇宙のすべての現象が刻印されています。これは霊視能力やアストラル・トリップによっても見ることができます。)このアカシック・レコードは、日本でいう閻魔大王の浄玻璃の鏡にあたるものです。
 このスクリーンには、自分が行ったすべてのことだけでなく、行動に移すまでには至らなくても、頭の中でそうしたいと想像したすべてのことも映し出されます。つまり、ある人に性的欲望を持ったことや、殺したいほど憎んだこと、どんな些細な悪事も、そしてもちろん、善い行いも映し出されます。あるいはまた、自分では気付いていなくても、自分の行為が他人に何らかの結果を引き起こしたことも映し出されます。
 このとき、生きているときには理解できなかった多くのことが、明快に理解できます。自分はこの人生で何をするべきだったのか、何故あのときあの人に出会ったのか、何故あの病気になったのか、何故あの出来事が起こったのか・・・。これが自己審判と呼ばれるもので、おおよそ三日から三日半かかります。
 そして、自分の行った善い行いと悪い行いを、それぞれ合計して、差し引き、その結果がその後の運命を決めるものとなります。ここでは、人間の社会のように、誤魔化しや嘘、賄賂などは通用しません。そして、誰一人として騙すことはできません。なぜなら、周りにいるのは高次の存在なので、すべてお見通しだからです。そうすると、往々にしてここでは大変恥ずかしい思いと、後悔をすることになります。

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