エゴと転生
 私たちは何度も生まれ変わるというお話をしました。324,000回生まれ変わります。ですからエゴもそれによって段々段々太って強化されていきます。このエゴはあまりにも強く、また固い存在となってきます。ですから108回の転生の後にはこの汚れがすっかりとまた洗い落とされます。ちょうど除夜の鐘の108にもこの数が象徴されています。また仏教で使う数珠も108の珠をもっています。そうすると108回人間としての転生でエゴを徐々に蓄積していきます。その間、いくつかは衰弱させ、また他は強化させるということをしていきますけれど、この108回生まれ変わるまで完全にそれを浄化することはありません。私たちに与えられたこの心理を浄化して魂を解放させて進化させるために与えられた限界が324,000回の転生です。すなわち108回の人間としての転生を3,000サイクル繰り返すということです。
 しかし、324,000回の前に自分自身の自発的な努力によって完全にエゴを根絶することがあれば、この絶え間ない生まれ変わりの法則から解放され、進化を遂げることができます。ちょうどあなたが5年間、何かを勉強しなければならないことがあったとしても、一年間でそれだけのものを吸収すれば一年間で卒業することができるのと同じです。自分がもう知っていることを習うために4年以上もそこでとどまる必要はありません。また反対に324,000回の繰り返しをする前にあまりにも多くのエゴを強化してしまった故に、このすべての転生を終える前に地獄に落ちるものもあります。たとえばヒットラーのように。もし、ヒットラーにもう一度肉体が与えられたらどんなことが起こっていたでしょうか。大変強い虚栄のエゴを開発しました。そしてその権力欲が大変強くありました。また死さえもいとわない残虐さ。誰がそれを止めることができたでしょう。ですから地球上にもう一度生まれるわけにはいきません。そうするとまだ転生の数は残っていましたけれど地獄に退化しました。
 そして私たち地球上の全員は324,000回のすなわち108×3,000回の一番最後の転生かまたは最後から二番目の転生を生きているものです。ですから残された時間内でエゴを根絶することがなければ退化をすることが余儀なくされます。そしてこのチャンスの制限はもう終わりましたから、決して二度と人間の体は与えられません。
 魂は不滅のものです。でも魂はどこに存在するでしょうか。植物の中に与えられるかもしれません。また自然界の精になるかもしれません。また鉱物界に宿るかもしれません。空気の中かもしれません。また動物の中かもしれません。昆虫の中かもしれません。ですからすべての偉大な宗教は「欲望を殺せ」ということを教えました。仏陀も「欲望を殺せ」ということを言いました。イエス・キリストも「七つの重罪から解放されよ」と言いました。「悪魔から解放されよ」と言いました。そして「己を洗練せよ」と。
 何の為にこれ以上の物質を望むのですか。この物質にそれ以上の物質を上に積むことをなぜ望むのですか。そうではなく高い位置に達するためにサイキスを洗練しなければなりません。しかも多くの宗教組織はこのエゴ故にほとんど商業化されました。そうすると宗教は、その欲望をエゴをいかにして絶滅するかという方法を教えませんでした。誰でも「行儀を良くしなさい」と言います。でもどうすれば行儀が良くなるのでしょうか。誰も良い教育を受けていないとしたならば。ですから教育は不可欠です。しかし宗教はこの権力欲と、そして営利的な欲を開発してきました。そうすると民衆が無知であれば無知であるほど搾取するには彼らには都合がよいことになります。
 この講座でも皆さんが受け取っているような知識も日本ではすでに多くの人がそれを敵対視しています。たとえば豚肉が大変害になると言えば肉屋は大変怒るでしょう。ということは肉屋は皆さんの健康を心配しているのではなく、心配しているのは自分の商売だからです。ですから、そのようなことを教えるのは「けしからん」と言うでしょう。ということは真実は多くの人の営利を侵すからです。すなわち物質的な営利です。しかしそれは魂の利益ではありません。ですからここではどのようなことがあっても真実を告げなければいけません。ということは、もう騙されて生きるのは今まで飽きるほど騙され続けて生きてきました。ですからここではどのようにしてエゴを絶滅させるかという方法をお教えします。本当にエゴから解放される方法です。ですからこれからエゴの皮をはいでいきましょう。

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