アストラル・トリップの方法
 ここではアストラル・トリップアストラル・プロジェクション(幽体離脱)のテクニックをいくつか紹介します。このテクニックには無数の手段とシステムがありますが、ここに紹介するのはその一部です。これらすべてをマスターする必要はありません。一通り実行してみて、自分に適したものを選び、それを洗練していくとよいでしょう。

練習に際しての注意点
 練習を始める前に注意していただきたいのは、アストラル・トリップは私たちのノーマルな機能であり、したがって「戻ってこられなくなるのでは」という心配や恐怖心は無用であるということです。その証拠に、私たちは生まれたときから今まで毎晩肉体の外に出ているのに、ここに無事にいるではありませんか。(「肉体に戻りたい」と思うだけで戻ることができます。)それから、初期の練習で思ったように効果があがらないと「どうせ自分にはできないんだ。」とすぐ諦めてしまいがちですが、アストラル・トリップは誰にでもできることなのです。人によって遅い早いはありますが、できることにかわりはありません。ですから、毎晩諦めずに練習して下さい。このように、アストラル・トリップの最大の敵は「恐怖心」と「怠惰」であるということを忘れずにいて下さい。

大切な幽体離脱時の感覚
 皆さんも、足がしびれたときの、あのくすぐったいような感覚を経験したことがあるでしょう。でも、なぜそんな感覚があるのでしょうか。
 スペイン語では足がしびれることを「足が眠る」といいます。眠るとは、ご存知のようにアストラル体が外に出ることです。すなわち、足がしびれているときは、足の部分のアストラル体が外に出ているのです。そしてそれが元に戻るときに、くすぐったい感じがします。ぴったり元に戻れば、くすぐったい感覚はなくなります。
 このしびれているときのくすぐったい感覚、これがアストラル体が肉体から離れるときの感覚です。この感覚をよく覚えておいて下さい。

方法1.マントラ「ファー ラー オーン」で幽体離脱する

  1.  まず、上向きに寝ます。頭を北向きにすると地磁気を利用できるので、さらに容易になります。また上弦の月(新月から満月まで)の時期は、月の磁気エネルギーの助けもあります。
  2.  両膝を立てて、足で三角を作ります。目を閉じて眠気をもよおさせます。しかし、すっかり眠ってしまってはいけません。こうした条件を楽に作るためには、これから寝ようとするときに練習するのがよいでしょう。
    幽体離脱を誘発するポーズ
    幽体離脱を誘発するポーズ
  3.  そして次のマントラを何度も唱えます。声に出して唱えても、メンタリーに唱えてもかまいません。
    「ファー ラー オーン(FA RA ON)」
    FFFFFFFAAAAAAAARRRRRRRAAAAAAAOOOOOOONNNNNNN
    Rは巻き舌のRです。
  4.  雑念が入るのを防ぐため、大きなピラミッドを自分の体の上に想像します。そうすると、ジェット機のようなツーンと細く高い金属音が聞こえたり、体の一部にかゆみというか、くすぐったい感じがしたりすることがあります。
     これは体の振動数が変わっていくからであり、またアストラル体が肉体から離れ始めているからでもあります。ですから、まちがってもボリボリ掻いてしまってはいけません。掻くことによってアストラル体は再び肉体に戻ってしまい、最初からすべてをやり直さなければならなくなります。
     また、風船のように大きく膨れる感じがあるかもしれません。または、全く何も感じないのに、自分の肉体から離れているもう一人の自分を見たりします。
  5.  さて、ここでアストラル・トリップを成功に導くために重要なのは、半分眠っていながら、このようなきざしを感じたとき、ふとんなりベッドから起き上がることです。しかも、目を覚まさずに、です。
  6.  ここで「起き上がる」というのは、本当に起き上がることをさします。起き上がると考えることではなく、物理的に行動することです。
  7.  そのようにして起き上がってみると、あなたはすでに空中に浮いていたり、また起き上がった自分のそばに横たわっている自分の肉体を見たりします。
  8.  こうした肉体からの離脱は、全く自然に起こることであり、私たちがしなければならないのは、起き上がこと、それだけです。
  9.  ポイントは、起き上がるその瞬間をのがさないことです。この瞬間を逃すと、本当に眠ってしまいます。逆に早すぎると肉体が起き上がってしまい、また最初からやり直さなければなりません。この瞬間の感覚(振動)は、何度も練習して体得していかなければなりません。ここでもう一度、足がしびれたときの感覚を思い出してみましょう。足がしびれると自由に動かすことができません。同じように幽体離脱をしようと起き上がるときにも、肉体を動かすことはできません。それでも起き上がろうとするときにアストラル体が起き上がるのです。そして肉体から離脱します。
方法2.性エネルギーをアストラル体に向ける
 アストラル体の出入り口は大脳の松果腺です。つまり、いつも頭から出て頭から入りますが、それはものすごい速さでなされるために、本人が自覚することはほとんどありません。気が付いたときには、肉体の近くに浮かんでいたり、あるいは別の所にトリップしていたりします。
 この松果腺は性エネルギーと密接な関係があります。したがって、性エネルギーを上昇させて松果腺へ、さらにはアストラル体へと方向づけることが可能です。それは以下の順序で行います。
  1.  方法1と同じように膝を立てて寝ます。眠気をもよおしてきたら、次のマントラを唱えます。
    「ラー(LA) ラー(RA)」
    声に出して唱えても、メンタリーに唱えてもかまいません。LAは女性ホルモン、RAは男性ホルモンと共振します。この二つのホルモンは私たちが性別にかかわらず持っているもので、男と女の違いはそのバランスだけです。発音は英語のL、Rと同じ要領で行います。
  2.  眠気を感じながらこのマントラを発音している間、背骨にそって性エネルギーが上昇していくさまをありありと想像します。それは光(または雷光)がらせん形(またはジグザグの形)をとりながら、仙骨(尾てい骨から四番目のところ)から松果腺にまで上昇する光景です。
  3.  そして、ほとんど眠ってしまうという直前に、方法1で説明したように起き上がります。そのときには、上昇している性エネルギーの力を利用して、アストラル体を押し上げるつもりで行うとうまくいくはずです。
方法3.瞑想を利用して泡の中に入る
 アストラル・トリップは夜だけとは限りません。昼でも可能です。ただポイントは、少し眠気のある半覚醒状態であるということです。したがって、瞑想状態のときにはこの現象が起こることがしばしばあります。ですから、次のような方法を試してみるのも効果的でしょう。
  1.  床なり椅子なりに、背骨をまっすぐにして座り、肉体は完全にリラックスさせます。
  2.  次に『般若心経』の最後の部分、
    「羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提娑婆訶(ぎゃーてい ぎゃーてい はーらーぎゃーてい はらそうぎゃーてい ぼーじーそわかー)」
    を何度となく繰り返します。瞑想に入っても少しの間は頭の中で唱え続けます。そして、だんだんと深い瞑想に入っていきます。
  3.  次に、頭のてっぺんから泡が出ていくのを思い浮かべます。そして自分のアストラル体が松果腺を通って肉体の外に出、その泡の中に入る様子をありありと感じます。
  4.  泡の中に入ったまま、あなたは宙に浮かびはじめます。部屋の中をふわりふわり浮いている間、下に静かに瞑想している自分の肉体が見えるでしょう。
  5.  なお、この訓練では『般若心経』の代わりに、こおろぎや鈴虫の鳴き声を録音したテープ(本物がいればそれにこしたことはないですが)を聞くのもよいでしょう。瞑想をしながら虫の声を頭の中で共振させるのです。
方法4.アストラル界にいることを確認する
 アストラル・プロジェクションの練習をしているとよくあることですが、起き上がるつもりで横になったのに、眠気に負けてしまい本当に眠ってしまうことがあります。
 ところが、アストラル・プロジェクションの意図があったため、夢の中で「これは夢の中にいるのだ」という意識が目覚めることがあります。これが先にも述べた意識的な夢(明晰夢)です。そういった時、自分がアストラル界にいることを確認する次のような方法があります。
 自分自身に「私はアストラル体でいるのだろうか」と問いかけ、宙に浮くつもりで思い切り高くジャンプします。床に落ちることなく浮いているのなら、これは肉体を離脱したアストラル体であり、その意識があることを意味します。
 夢の中だと気付いたら、指の一本を引っ張ってみて下さい。まるでチューインガムのように長く伸びるでしょう。私たちのアストラル体はゴムの様に弾力があるからです。ですから指が伸びたからといって心配はいりません。アストラル体の細胞記憶によって、またもとのように戻ります。
 このようにアストラル界にいることが確認できたら、勇んでアストラル界の探検に出かけて下さい。

離脱後の注意点
 離脱がうまくいって、いろいろな場所に訪れ、あまりの心地良さに三次元世界に帰りたくないと思うことがあるかもしれません。しかしながら、肉体を一晩以上、放っておかないようにして下さい。なぜなら、アストラル体がないと肉体が弱り始めるからです。また、家族の方も心配するでしょう。

[前へ]
[次へ]
[このページのトップへ戻る]
[ホームへ戻る]