私たちは自分自身のことをほとんど知らない
 私たちが知っているのは、自分だけの習慣や家族のこと、そして自分の運転する車や、コンピューター、また自分の仕事の関係の機械のことなどはよく知っています。
 けれど、私たち自身の内的なこと、それはほとんど知りません。自分自身のことで知っているのは、ある一定の習慣や癖などです。そしてある一定の私たち自身の行状もよく知っており、自分の好きな食べ物のことも知っています。
 しかし私たちは内的に全く自分が何であるかを知りません。そうすると、この講座の目的の一つは、徐々に私たちを内的によく知っていくということです。でももう何回生まれ変わって生きてきたでしょうか。そして私たちの心理がどのように機能しているかさえも、よく知りません。そして解剖しても、生理学的な知識だけしかありません。そして頭脳の機能さえも、掘り下げて研究がなされておりません。
 そうすると、私たちが何であるのか、何をもっているのか知らない間は、自分の持っているものを、許容量を最大限に生かすということもできません。
 古代ギリシアの寺院の入り口にも、一つの看板がかかっていました。そして書いてあった言葉は「人は己を知れ」ということです。そうすると、創造の目的は私たち自身を知ることです。ということは、私たちは自分自身を知るときに、宇宙を知ることになるからです。そして、私たち自身を知るときに、何のためにここに生きているかを知るからです。
 どうして、生殖機能を持っているのか、そして重要なことはどこに向かって私たちは生きているのか、ということです。

[前へ]
[次へ]
[このページのトップへ戻る]
[ホームへ戻る]